「あなたたちは技術力がない」
2019年を振り返って真っ先に思い浮かぶのは、普段一緒に働いてない人に、面と向かってこう言われたことだ。
みなさんはそんな経験あるだろうか?
エンジニアの中でも特に優れたエンジニアのことをスーパーエンジニアという。
スーパーエンジニアとは抜きん出て「技術力がある」エンジニアのことだ。
「技術力がある」って言葉、わかってるつもりでつい使っちゃうんだけど、みなさんはどうだろう?
例えば最近Twitterで、スーパーエンジニアが通った後には常人にはメンテナンス不可能なコードだけが残るという趣旨のツイートを見た。
私が知っているスーパーエンジニアは、素早く簡潔で保守性の高いコードを書く。
そう、人によって技術力の定義が違うのだ。
みんな根本がズレたまま議論している様子が可笑しくて、話題になったのだろう。
話を戻そう。
「あなたたちは技術力がない」と言われたとき内心ムッとしたが、技術力の定義が人によって異なることを踏まえると、この発言はあながち間違いではない。
つまりこうだ。
「(私の定義によれば)あなたたちは技術力がない」
これならスッと入ってくる。
「技術力がある」の指標が仮に、プログラミング言語のコミッタであるとか、コアライブラリのメンテナであるとか、名の知れたOSSのオーナーであるとかだとすると、私には技術力がない。
技術力がないのは人それぞれ理由があると思う。
技術のことは好きだけど大好きというほどじゃないとか、日々の仕事でそこまで必要じゃないとか(もちろんあるに越したことはないんだけど)、他に必要とされるスキルがあるとかだ。
もちろん、技術力のあるエンジニアに技術以外のスキルが足りないと言ってるわけじゃない。
学習時間が同じだとしても効率良く学ぶ人はいるし、そもそも学習に対する時間のかけ方も人によって違う。時間が有限である以上、何を学ぶかには取捨選択が伴う。
「技術力がある」エンジニアと「技術力がない」けど他の能力に秀でたエンジニア、両方必要だ。
技術力のあるエンジニアがいなければ技術革新は起きないし、だからと言ってすべてのエンジニアが技術以外を学ばなくて良いかというと、そうではない。
偉そうに言ってるけど当たり前のことだ。
だからもし、技術力の高さが誰かを攻撃してもいい免罪符になると思ってる人がいるとしたら、私はそういう人とは距離を置きたいかな。
それでは、2020年もよろしくお願いします。
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