先日、簿記2級に合格したので「この勉強方法は良かった」や「もっと早くからこうしてれば良かった」といった個人的なおすすめな勉強方法と使用したテキストを画像多めで紹介したいと思います。
工業簿記の終盤、直接原価計算ではCVP分析が登場します。CVP分析にはいろいろな解き方があるようですが、私が一番解きやすかったのは、中学生の頃に数学の授業で習った連立方程式(と1次関数)を使って解く方法です。
CVP分析の問題では「損益分岐点の売上高」や「利益がxxx円となる売上高」、「利益率がxx%となる売上高」がよく出題されます。
そこで下図のような連立方程式を立てて考えると簡単に解くことができます。
慣れてくると図を描く必要もなく、いきなり式を立てられるようになるので素早く解くことができます。
私が工業簿記の勉強で一番失敗したなと思ったことは、テキストの冒頭に「工業簿記は勘定連絡図を理解することが大事です」と書かれていたにもかかわらず、テキストを進めるのには困らなかったため、勘定連絡図を描かずに勉強を進めてしまったことです。
しかし、いざ試験想定問題や過去問になると勘定連絡図なしでは全く太刀打ちできません。
私の場合はと言うと、どうしようもなかったので「個別原価計算」「総合原価計算」「標準原価計算」「直接原価計算」の全ての勘定連絡図を覚えるまで描くという苦行をすることとなってしまいました(笑)
どうかこれから勉強をされる人は、面倒でも勘定連絡図を描きながら学習を進めてくださいね。
もうひとつ、工業簿記で覚えるまで描く必要がある図と言えば製造間接費差異分析のシュラッター図です。
これはもう描いて覚えるしかないです!しかし、問題自体はそれほど難しくないので、シュラッター図さえ描けるようになれば安心です。
仕掛品や製品を月末在庫と完成品に分配する方法としては「平均法」と「先入先出法」があります。
平均法は悩まないと思いますが、先入先出法はちょっと複雑です。テキストを見ても難解な公式が書いてあって覚えられません。
そこで下図のような図を描きましょう。公式を覚えなくてもイメージで解くことができます!
月末在庫を計算したら、月初と当月を合わせた総額から月末在庫を引き算すれば完成品原価を導くことができますよ。
工業簿記では材料消費の、商業簿記では期末商品棚卸しの時に下図のような図を描いて差異を求めると思います。
ここで注意して欲しいのは、縦棒の位置が違うということです。逆にしてしまうと当然間違いとなってしまいます。
覚え方としては、実際数量のところに長い縦棒を引くと覚えると良いです。
簿記2級で最大の難関は、なんと言っても商業簿記の連結会計です。特に連結から年度が経てば経つほど仕分けが増えるため難易度も高くなり、解くのにも時間がかかります。資本連結、成果連結の両方をしっかり理解しておきましょう。
個人的には期末商品に含まれる未実現利益の消去および翌期の実現仕分けが難しかったです。時間はかかるので何度も問題を解いて覚えましょう。
最後に、今回簿記2級を合格するまでに使用したテキストを紹介します。使用したのは主にTAC出版の「よくわかる簿記シリーズ」です。
テキストでもわからない時は、ウェブ上にもわかりやすい情報がたくさんあるので理解するまで検索して調べました。
- 合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8.0 (よくわかる簿記シリーズ)
- 合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記 Ver.14.0 (よくわかる簿記シリーズ)
- 合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記 Ver.8.0 (よくわかる簿記シリーズ)
- 合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記 Ver.14.0 (よくわかる簿記シリーズ)
トレーニングの2冊は問題集で、重要度別に★★★から★に問題が分けられています。私は★★★の問題しか解いていませんが特に不都合はありませんでした。
ただし、トレーニング問題集が解けるようになったからと言って、試験問題が解けるわけではありません。
それを証明してくれるのが、問題集の巻末に付属している試験想定問題です。軽い気持ちで臨むとほぼ全滅します。現実を知らしめてくれる試験想定問題が付属しているのがこの問題集の良いところです。後述の過去問題集の例題と合わせて完全に解けるまでやりましょう。
こちらは過去問を収録したテキストです。過去10回分以上の過去問と解説が載っているのですが、なんと私は過去問を一切やっていません。
しかしこのテキストの良いところは、大問1〜5のそれぞれの頻出想定問題の例題を前半に凝縮して載せてくれているところです。
トレーニング問題集の巻末の試験想定問題と、このテキストの例題を徹底的にやりました。
過去問の代わりに使ったのがこちらの予想問題集です。テキストから切り離して使える問題用紙と解答用紙が12回分付属しています。試験前の最後の追い込みに使いましょう。1回2時間なので、復習込みで30時間程度を見込んでおくと良いです。
網羅型と書かれている通り、12回の想定試験と復習をやり終えた頃には圧倒的な自信が手に入ります。
参考までに、私が簿記2級のために勉強した時間は100〜120時間程度(簿記3級を持っている状態からスタート)で、最後の12回を解く頃には工業簿記はほぼ満点を取れるようになっていました。期間にして1ヶ月半です。
試験はCBTのネット試験を受験しました。ネット試験は昨年末から始まっており、毎日好きな日に受けられるのでおすすめです。受験の際は電卓を忘れないでくださいね。
以上です。
このエントリでは、簿記2級の勉強にあたって個人的におすすめな勉強方法とテキストを紹介しました。
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