リモートワークになってから、通勤のストレスから解放され、通勤に使っていた時間が自由に使えるようになりました。
一方で、リモートワークで失われたものもあります。よく言われるのは、日々の雑談から生まれていた信頼関係の構築、偶発的なアイデアのひらめきです。
このエントリでは、リモートワークのチームで試してみた2通りの雑談方法を、それぞれのメリット・デメリットと共に紹介します。
いきなり「雑談をしましょう!」と言われても、何を話せばいいか戸惑ってしまう人は多いはず。もともと雑談が少なかったチーム(私のチームもそう)では特にです。
そもそも雑談は、「雑談しよう!」と気負ってしていたものではなく、もっと自然に起こっていたものです。
例えば、この前アマゾンで買った商品の良さを話したくなった。最近読んだ本の感想を話したくなった。昨日見たテレビの内容などなど。
相手が目の前にいると「今話しかけて良さそうかどうか」はわかりやすいです。しかし、リモートワークでお互いが見えないと「今話しかけて良さそうかどうか」は、ほとんどわからなくなってしまいます。
そこで、雑談を起こすために不足していた2つ要素を補強してみることにしました。ひとつは「雑談のトピック」で、もうひとつは「雑談の時間」です。
雑談のトピックは、チームメンバーが最近読んでおもしろいと思ったWebのニュースや記事にしました。これらをストックしておき、雑談の回ごとに1つずつトピックとします。
ストックにはSlackのスレッド機能を使いました。いろいろ検討した結果、ツール導入のハードルがないこと、URLを展開してくれることがメリットだったためです。
雑談の時間は、毎週15分の予定を取りました。一息入れるという意味も兼ねて15時にしています。チームによって忙しくなる時間帯は違うので、チームで話し合って決めるのが良いと思います。
これで、雑談のトピックと時間が決まりました。しかし、もうひとつ大事なことがあります。「どうやって雑談するか」です。
私のチームでは、「Google Meetを使った声による雑談」と「Slackでテキストベースの雑談」の2通りを試してみました。それぞれのメリット・デメリットをまとめます。
声による雑談の1番のメリットは、声の大きさやトーンなどといった非言語情報(ノンバーバル情報)の伝達です。テキストでは同じになってしまう言葉でも、話し方によってその人がどう感じたかという情報が伝わります。
デメリットは、話すタイミングが被ってしまったり、誰も話さない沈黙ができてしまうことです。
今回はビデオを切っていたため、ビデオをオンにすることで、話すタイミングが被ってしまうのは多少改善できるかもしれません。ただし、ビデオをオンにしたくない人がいることもあるので、そこは注意が必要です。
一方、誰も話さない沈黙ができてしまうのはどうしようもないです。沈黙を埋めようとして喋って間を持たせるうちに、結果的にほとんどその人が喋っていた。なんてことは、結構簡単に起こります。
テキストベースの雑談方法のメリットはいくつかあります。
ひとつは非同期のコミュニケーションのため、雑談の時間だけでなく雑談が終わった後でも、それぞれが書いたものを落ち着いて読むことができます。声だと、たとえその場で書き起こしたとしても、今度はそのせいで内容が入ってこなかったり、忘れてしまったりします。
もうひとつのメリットは、テキストベースでは発言(投稿)のタイミングを気にしなくて良いということです。声だとどうしても、誰かと発言のタイミングが被ってしまったり、沈黙になってしまったりします。
デメリットとしては、声による雑談では、例えば発言にオーバーラップして同意することで、より会話が盛り上がったりしますが、テキストベースだとそういう盛り上がり方はないということです。
声による雑談と、テキストベースの雑談とでは、結局のところ「ノンバーバル情報をどうしたいか?」に集約されると思います。
ノンバーバル情報があることは一見すると良いことのように思ってしまいますが、発言のタイミングや沈黙に気を遣うといった「ノンバーバル情報があるからこそのデメリット」にも目を向けなければなりません。
今回2通りの方法を試して感じたのは、チームの普段のコミュニケーションに近い形で行うのが、一番自然な雑談になるということです。
普段テキストベースのコミュニケーションを主とするチームで、いきなり「音声で雑談しましょう!」というのは、少し考えればわかることですが不自然です。
最後にまとめです。
- リモートワークで雑談をするためには、トピックと時間を決めよう
- チームの普段のコミュニケーションに近い方法で雑談しよう
以上です。
このエントリでは、リモートワークのチームで試してみた2通りの雑談方法を、それぞれのメリット・デメリットと共に紹介しました。
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