人から教わったことのない人が、人を教えるというのは難しいものです。
私はWebエンジニアとして働いていますが、私を含め周囲の同年代のWebエンジニアは仕事と趣味の境界が曖昧で「気が付いたらWebを仕事にしてた」ような人ばかりです。
いざ人を教える立場になると、どこでつまずくのかわからない。なぜ行き詰まってしまうのかわからない。
それはきっと「教えてる」のではなく「教えてるつもり」なのではないか。
そこでこのエントリでは「行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術」から気になった内容をまとめます。
まず教える前に考えるべきことは、教える内容を「知識」と「技術」に分けることです。
知識は聞かれたら答えられること、技術はやろうと思えばできることです。
「知識」と「技術」に分けることで、うまく伝わらなかったとしても「知識が不足しているのか?」「技術が未熟なのか?」と考えることができるようになります。
部下に仕事を依頼するとき、優先順位を伝える人は多いでしょう。
しかし、優先順位の逆、やらなくていいことを「劣後順位」として伝えることが重要だと本書では説明されています。
「全体の2割の社員が、売り上げ全体の8割を形づくる」ということを意味する”2割8割の法則(パレードの法則)”で言うと、上位2割にあたるようなできる社員は、みなこの「劣後順位」の決定が自然とできています。
やることリストの反対である「やらないことリスト」を作って、今やることに集中させることが大事です。
ここで言う翻訳とは、社長をはじめとする上層部から発せられる抽象的なメッセージや指令を、具体的な指示に置き換えて現場の部下に伝えることです。
経営者は中長期的な目線だったり、高い視座で物事を考えて指示を出します。
誰しも若手の頃に、上層部の抽象的なメッセージに「?」を浮かべたことがあるのではないでしょうか?
リーダーには、これらの指示を現場の人たちが具体的な行動が取れるような粒度にして伝えることが求められます。
暑いときにうちわで煽ぐと涼しくなります。涼しくなるので煽ぐのを続けます。
何を当たり前のことをと思われるかもしれませんが、行動を強化するためにはフィードバックが重要です。
すなわち、「うちわで煽ぐ」という行動に対して「涼しくなる」という結果のフィードバックがあるから、「うちわで煽ぐ」という行動が続くというわけです。
仕事でも同じで、部下の望ましい行動に対して「良い結果が出る」「上司から褒められる」といったフィードバックが重要です。
しかし、仕事においては結果が出るまでに時間がかかることは珍しくありません。
そういう場合は、望ましい行動を観察して「遅くとも2週間以内」にフィードバックすることが大切です。
以上です。
このエントリでは「行動科学を使ってできる人が育つ! 教える技術」から気になった内容をまとめました。
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