先日、ミクシィ時代の同僚と久しぶりに会った際、当時一緒に働いていた人が今でもこのブログを読んでくれていたり、CREの採用にこのブログがほんの少し役立っていたりすることを聞きました。
🎋近況報告 で「今の時代ブログを書く意味ってあるのかな」と書いた手前ですが、読んでくれている人がいるなら書く価値があると思ったのと、当時CREをやっていたとき今後のキャリアについて少なからず悩んでいた(社内ドキュメントにも書いた気がする)ので外の世界を見聞きした知ったことを書いてみたいと思います。
CREという言葉は本来は、toB向けのSaaS事業において顧客からの信頼を得るためのいろいろなエンジニアリング活動のことを示すものでした。Google社ではGoogle Cloud、はてな社ではMackerelを対象としてCREチームが生まれました。
私がミクシィでCREチームを立ち上げた(正確にはすでにあったチームをCREとした)とき、別にSaaS事業に携わっていたわけではありませんでした。にもかかわらずCREという名前を拝借したのは、顧客の信頼にフォーカスするという考え方が自分たちにも適用できると思ったからです。
言葉を本来の意味で正しく使っていなかった(拡大解釈した)という点に関して、今となっては良くなかったなと思っています。当時名前のなかった私のようなエンジニアにとって、CREという自分の仕事を定義してくれる(ように思えた)言葉は非常に魅力的に映ったのです。
自分はいったい何のエンジニアだったのか?という点を考えると、あれから転職を経てしばらく経った今でも特異な存在だったなと思います。不具合の調査業務は間違いなくテクニカルサポートエンジニアですが、テクニカルサポートエンジニアは管理ツールの立ち上げや運用を(私が見てきた限りでは)行いません。前提として開発能力や開発経験を求められないことが多く、あればプラスになるといった具合です。
CREという名前の代わりにチームをできるだけ正確に表すとしたら、開発もしっかりできるテクニカルサポートエンジニアとなるでしょうか。当時は器用貧乏に思えてキャリアについて悩んだものですが、今思えばまったくの杞憂でした。次はどんなキャリアがあるかについて書いてみたいと思います。
その後のキャリアは3つあります。1つ目は同様の仕事を探すということ。日本企業ではおそらくCREやそれに近い名前が付いているはずです。チームの立ち上げに携わる場合は重宝されるはずです。
2つ目は開発エンジニアとして仕事を探すこと。ただし、私の転職活動経験では100%開発のキャリアを歩んできた人に比べると少し見劣りする待遇になってしまうというのはありました。
3つ目はテクニカルサポートエンジニアとして仕事を探すこと。日本企業の間でテクニカルサポートエンジニアはまだ十分浸透しておらず、主な転職先候補は外資になる(英語が必須)ところがネックですが、その分待遇は良いです。
20代や30代の中頃まではキャリアを考える際に自分が何をしたいか、何をすべきかということに必要以上に囚われていた気がします。40代に近づいた今、自分が普通にできることは自分の得意分野なんだということに確信を持てるようになりました。何をやりたいかや何をすべきかよりも、それほど苦も無くできることを仕事に選んでもいいと思えるようになりました。
以前マネジメントに携わっていたとき、必要な仕事ではあると理解しつつも非常にストレスを感じていました。同時に、同僚のマネージャーは普通にできているように見えて、ストレスを感じている自分に問題があるのだと考えていました。
今、テクニカルサポートの仕事をやっていると、そこにも合う合わないがあるようで、私は毎日違った問題が与えられてクイズ感覚で楽しんでいるのですが、合わない人もいてそういう人はやめていきます。私にとってマネジメントは合わない仕事だった、テクニカルサポートをやめた人にとってはその仕事は合わなかった、単にそれだけの話だったのです。
結局のところ何が言いたかったのかというと、どんな仕事にも合う合わないがあって、毎日普通にできることが自分の得意なことで、それを仕事にしてもいいんじゃない?ということです。退屈だなと思ったら新しいことに挑戦したらいいし、合わないと思ったらやめたらいい。そんなところです。
もし私の知り合いで相談したいとかあれば連絡してください。メールアドレスはGitHubプロフィールに載せています。
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